鎌倉めぐり

低山登り

2022年11月27日、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ゆかりの鎌倉を散策。
日曜日とあって、鎌倉駅からのバスは混雑していた。
鎌倉は、鶴岡八幡宮や由比ヶ浜を訪れたことはあるが、今回は寺社を
中心に歩き回る。

明王院

明王院は、第四代将軍 九条(藤原)頼経によって1235年に創建。
鎌倉市内で唯一現存する鎌倉幕府が作ったお寺。
本堂は江戸期以前の建物で、不動明王をはじめとする五大明王が祀られている。
ご本尊の不動明王は、鎌倉時代の創建当時から伝えられた、貴重な仏様で、
国の重要文化財に指定されている。
幕府の北の鬼門を守る要所であったとのこと。

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大江稲荷社

鎌倉幕府で政所別当を務めた大江広元を祀る社。
石段の赤い鳥居の奥に小さな社がある。
大江広元は高い行政能力を持ち、頼朝死後も北条氏と強調して政治を補佐した。
大江広元の四男の季光が毛利姓を名乗り、1235年に建立された明王院の敷地は、
季光の所領であったことが「吾妻鏡」に記されている。
季光は宝治合戦により亡くなるが、その生き残りが現在の広島県に移り、
戦国時代の大名「毛利元就」の祖となっている。
毛利元就の孫の「毛利輝元」は、関ヶ原の戦いに敗れて、萩に移り、
その萩の士族は、明治維新の原動力となっている。

杉本寺(杉本観音)

734年、光明皇后の命により建立され、行基が刻んだ十一面観音が安置されている
鎌倉最古の寺。
茅葺屋根の古いお堂で、本堂にあがると、すぐ近くで観音様を拝むことができる。
頼朝時代より、秘宝とされていたとのことであるが、これほど近くで参拝できるのは嬉しい。

永福寺跡(ようふくじあと)

源頼朝が建立した寺院の跡で、発掘調査によって見つかった。
建物の基礎や池などを復元し、公開活用に向けて整備された史跡公園。
スマホでQRコードを読み込むと、建物が復元された様子をスマホアプリで見ることができる。
原寸大の永福寺の復元CGが立ち上がり、楽しむことができる。
お勧めのポイントである。
源義経など、頼朝の奥州攻めで亡くなった武将たちの鎮魂のため、平泉の中尊寺を模して建立され、
1194年に三堂が完成。
鎌倉幕府により手厚く保護されたが、1405年に焼失し、以後は再建されていない。

昭和58年から平成8年度まで発掘調査が行われ、二階堂・薬師堂・阿弥陀堂の三堂を中心とする
伽藍や庭園の存在が確認された。
伽藍配置とその規模は他に例を見ないとのこと。

覚園寺

1218年、北条義時の薬師如来信仰により建立された大倉薬師堂がはじまり。
1296年、北条貞時が、元寇の再来が無いように願い、真言・天台・禅・浄土の四宗を学べる
道場とし、覚園寺とした。

覚園寺に現存する仏像は、室町時代の応永年間(15世紀初頭)の銘をもつものが多く
木造十二神将立像は、室町時代の仏師朝祐が、1年に1体ずつ12年をかけて造像したもの。

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