円安の進行

高齢者の株式投資

外国為替市場で円安が急速に進んでいる。
短期的には、アメリカが利上げを予定しているのに対して、
日本では金融緩和を続けていることが要因と見られている。
では、長期的には、どうなるか?

経常収支は黒字だが

経常収支は、貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の合計からなる。
国際収支統計によると、2021年の経常黒字は、約15.4兆円。
そのうち、海外からの利子・配当などの受け取りによる「第一次所得収支」は、
20.4兆円。
貿易・サービス収支は赤字である。
日本の経常収支は、第一次所得収支が支えている。
海外への投資で得た利子・配当などが経常収支を支えている。
以前は、輸出企業が外貨を稼いで、稼いだ外貨を円に換えるため、
円高が進んだ時代もあった。
現在は、輸出ではなく、海外への投資が経常黒字を支えている。
企業は、海外への投資で得た利子・配当を、円に戻すことなく、
外貨のまま、海外で再投資するため、円が買われることはない。

中長期で、円安が進むのか

日本は、輸出で稼ぐのではなく、投資で稼いでいる。
最近は、個人で米国株投資をする人が増えていると思うが、
国家全体で米国株投資をしているようなものであろうか。
日本は、利子・配当で外貨を稼ぐ「おじいちゃん」国家になったのか。
このままでは、中長期でも円安が進むのではないかと予想する。
いずれにしても、資産を円だけで保有していることは、リスクと思うようになった。
為替相場は、様々な要因で動き、短期的には円高になったり、円安になったり、
予想することは困難であるが、長期的には円安が進むのではないか。
当面は、全世界株式、S&P500に連動する投資信託、
米国ETF、米国株式(個別株)への投資を、少しずつ増やしていく方針である。

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